「遺伝するタイプの」アリスのままで kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
遺伝するタイプの
派手な演出もなく、ほぼジュリアン・ムーアの演技のみに頼ってる認知症モノ映画。彼女を外部から観た客観的行動や表情に注目すべきで、家族遺伝型だと告白されても母親を見守る娘たちや夫の姿の献身的な姿に感動する。
若年性アルツハイマー症は進行が早い。今までも様々な映画で描かれてきたけど、ニューヨークの一家族という静かな描写に現実味を感じた。そんなほんの数年の物語。際だっていたのがビデオメッセージに映る過去の自分と現在の自分。対比すれば老け顔メイクの凄さもわかるし、過去に命令される心理が絶妙だった。
言語学者という設定や娘と単語ゲームをしている様子も面白いし、演劇の道を選んだ末っ子リディアとの対話が熱い。アリスが死を迎えるまで彼女は付き添うことだろう。
好きな認知症作品は『明日への記憶』
頭にくる認知症TVドラマは『大恋愛~僕を忘れる君と』・・・演技とはいえむちゃくちゃ濃厚なキスシーンではムロツヨシに腹を立てた。羨ましくもある・・・
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