劇場公開日 2015年6月27日

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「病気が奪ったものと与えたもの。心に響く家族の絆。」アリスのままで 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0病気が奪ったものと与えたもの。心に響く家族の絆。

2015年7月31日
PCから投稿

悲しい

怖い

難しい

【賛否両論チェック】
賛:病気が人生の全てを奪っていく残酷さと、それに必死で立ち向かっていこうとする主人公の姿が痛々しい。家族の大切さに気づかされる。
否:物語そのものはかなり静かに進むので、興味がないと退屈かも。

「私は苦しんでいるのではありません。闘っているのです。」
後半のスピーチで語られるこの言葉が、胸に刺さります。“記憶の欠乏”という、今までの人生を全て奪ってしまう病気の恐ろしさも勿論ですが、そんな病気と必死で向き合い、生きていこうともがく主人公の姿が、非常に切なく心に響きます。そして、最愛の家族が病魔に侵された時、その家族達が直面させられる苛酷な現実も、赤裸々に描かれていきます。
 人間誰しもに起こりうる病気について、深く考えるきっかけとなりそうな作品ですので、気になった方は是非ご覧になってみて下さい。

映画コーディネーター・門倉カド