劇場公開日 2015年1月12日

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「最後の主演作にしては微妙でしたが、ロビンよ安らかに・・・」余命90分の男 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0最後の主演作にしては微妙でしたが、ロビンよ安らかに・・・

2016年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

ロビン・ウィリアムズ最後の主演作と言う謳い文句が無ければ、日本ではほとんどその存在を認識されることは無かった映画だったかと思いますが、まあ作品のクオリティは正直高いとは言い難く、結局ロビンの最後を強調するしか他に手はない作品だった気がしましたね。

ストーリー的にはもっと面白くなりそうな要素がたくさんあったのに、かなり雑な作りで、感情移入度ももう一歩、笑いも感動ももう一歩、まあつまらない訳ではなかったですが、この作品が名優ロビンの最後の主演作となってしまったのは、何だかちょっと可愛そうな気がしました。
しかもロビンの最後と考えると妙に意味深なシーンもあって、ハートフルコメディなのに笑っていいのかどうか、微妙な空気感もあったようなでね・・・。

まあでも、余命90分とは言わないまでも、自分の余命があとどのぐらいと分かったら、一体何をしたいか、そこはちょっと考えさせられた映画ではありましたね。
いつも怒ってばかりの男が、ギクシャクした妻や息子との関係を急いで修復したくなったのは、よ~く分かりますよ!
結局行き着くところはそこですよね~。
そして思いを残したまま死にたくない、それが人間と言う生き物の本質でしょう。
出来ればずっと人に優しくしていられる人間でありたいものですが、そう上手く生きられないのもまた人間ってことなんでしょうね。

でも映画的にはもっと感動させられたはずなのに、何か微妙な感動で終わったのは、ちょっと勿体無かったですねぇ。
笑いの方は、医者役のミラ・クニスの暴走で終盤は結構笑えましたが、ロビン自体の真骨頂は思いのほか見られずで、そこもちょっと残念でした。
往年のキレがないロビンを見ると、やっぱりこの頃いろいろと悩むところが多かったのでしょう。
映画が好きになった頃、全盛期のロビンには本当に楽しませてもらいました、ロビンよ安らかに・・・。

スペランカー