劇場公開日 2015年5月30日

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「人と人の間で流れる“空気感”の描写はいい作品。」グッド・ストライプス Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人と人の間で流れる“空気感”の描写はいい作品。

2015年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

長い時間、同じ関係で過ごしすぎた二人。
或る事を契機に閉じた狭い日常から一歩足を踏み出さざるを得ない状況に。
互いの関係する人々との交流を通して相手をより知っていく。
一つの帰結を迎えた時二人は新たな関係になっている。
それは相棒であり共犯者であり、同じ道を共に歩く気持ちを固めている。
その過程を細かい点も含めて描いた点は好感が持てました。

また相対する人と人との間に流れる空気感も良かった。
会話はしていないが、流れる空気感で状況がより見えてくる。
倦怠、安心、不安、不満、等々。
沈黙の中で互いの仕草や目線で語られる空気感。
その表現方法にグッときました。

ただ個人的な問題だが…登場人物達が全く合わなかった。
主人公二人があまりにいい加減で人として嫌い。
行き当たりばったりな二人の言動は所々で苛々。
周りの人物達も洒落臭い連中ばかり。
口から出る言葉の空虚さ、やってる事の幼さは殆ど共感出来ず。
終始“馬鹿だなコイツラ全員”と思いながら観る感じがありました。

人と人の間で流れる“空気感”の描写はいい本作。

主演女優の菊池亜希子は性格の悪いコケシみたいで可愛かったです。
特に不満げに眉を潜めている顔が可愛かった。
男の方は出来損ないの佐藤隆太みたいな感じで印象が薄かったです。

おそらく一般的に「キャリアウーマン」とは呼ばれない30代の女性向け。
後世に残る名作……ではなく自己啓発本的な即座に消費される作品だと思うので。
時代感がより理解出来る今、観に行った方が良いと思います。
オススメです。

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Opportunity Cost