「ストレスのループ」バッド・マイロ! かぐやぷりん。さんの映画レビュー(感想・評価)
ストレスのループ
クリックして本文を読む
ごく平凡なサラリーマンの腸内にストレスのためできた腫瘍がモンスターとなり、原因となる相手を次々と殺害するというモンスター系ホラーコメディ。
奇想天外なストーリーであまり期待はせずに鑑賞しましたが、予想以上に楽しめた。
仕事での上司からの嫌味や若すぎる男と付き合っている母親、変人の父親に、妻との間の子供に関する問題と、主人公・ダンカンは頭を悩ませる問題の数々に耐えきれずストレスが限界に。強烈な腹痛に耐えきれず気を失ってしまう。と同時に身近な人々が惨殺されていく。という展開。
序盤はストレスを緩和するために行動を起こしていくのだが、それが余計に彼の中でストレスを溜めてしまうという負のループに。マイロが自分の中の負の部分であり、一部であるということにすらダンカン自身がストレスを感じてしまっているのでは?思ってしまった。これではストレスから抜け出せずマイロも居なくなることはない。中盤以降はマイロの存在と父親との関係も明かされていくのだが、これも正直予想がつく展開だ。
結局些細なことでストレスを溜めてしまい、その度にマイロが出て人を傷つける。それがまたストレスに……。という終わらないストレスのループが出来上がってしまう様子が元も子もない。だが、この作品はその様子をコメディタッチ色に描いており、どこか可愛らしさのあるマイロのキャラクターも相まって観る者に謎の癒しを与えてくれる。凶暴化したマイロとのギャップや少々のグロ描写がいい塩梅となっているのは見どころのひとつと言えるだろう。
本作はR15+指定。さほど強い暴力的な描写などは目立たないのだが、下品で汚い表現が多々ある。その点は注意が必要かもしれない。
コメントする