「観る人の知識レベルや視点によって違う楽しみ方が出来る」ズートピア みちさんの映画レビュー(感想・評価)
観る人の知識レベルや視点によって違う楽しみ方が出来る
ディズニーアニメだろ?となめていたので、家族サービスのつもりで字幕版鑑賞しましたが、かなりクオリティの高い作品で驚きました。
残念なのは字幕の一部が一部日本人向けに意味を変えられているため、本来のネタが潰されていることですが、そのまま訳しても説明が必要になるので仕方がないかもしれません。
私は洋画や海外ドラマをかなり観る方なので、アメリカのスラングやブラックジョークや通説等をわりと知っています。私はそういう視点でおっ、そんなネタを入れてくるのか、となりました。
疑問点をセリフではなく看板で等でそれとなく教えてくれているシーンも有りました。
分かりやすく散りばめられて回収していく伏線以外にも細かい伏線やつながっている部分もあり、巧みな映画でも有ると感じます。
リピーターが多いという風に聞きましたが、確かに何度見ても発見がありそうです。
連れは洋画などは吹き替えで観たがるタイプなので、私が笑うネタでは無反応でしたが、素直にストーリーを楽しんでいました。私が詳しくない動物に詳しいので、動物の設定の細かさやそれをネタにした部分で笑っていました。
子供はニックがかっこいい、ジュディが可愛いと、キャラクターに夢中でした。
よく言われているような差別や偏見といった題材を子供向けに仕上げているのは確かにすごいと思いますが、そんなことは抜きに映画としてのレベルが高くて面白いですね。
気になることといえば、実家からズートピアへ戻るシーンで340キロなら車で向かうより電車の方が早いのでは?と思ったことと、肉食動物が何を食べているのかわかりにくいこと、犬や猫などがいないこと、異なる種の結婚は可能なのかというところでしょうか。
映画的に都合がいいだとか、裏設定があるのはわかっていますが、映画で解らないのでモヤモヤしましたので。