エベレスト 3Dのレビュー・感想・評価
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映像の美しさが魅力です
下山でがらっと様相が変る
登山を題材にした作品はたくさんありますが、よくできているんではないでしょうか。ベストではないですけど。
登頂まで軽めで進行して、下山でがらっと様相が変る。そこからが本題。
少し登場人物が多めなので、消化不良な部分もあり。それでもロブとベックを中心に構成していることは分かるので問題なし。
ちょっと期待し過ぎていたかもしれません。映像は美しいですが、緊迫感のある映像ということでいうと「運命を分けたザイル」にひけをとりそうです。
映画館で見たかったかな
美しい、けど・・・エベレストは怖いよ
予想以上に淡々とした作風の映画でした。
実話に基づいて映画化されたからなのか、過剰な感動やお涙頂戴はほとんど無し、本当にただただ事実を描いただけ・・・それ故に、山の美しさと同時に山の怖さをまざまざと見せ付けられるような映画に仕上がっていたと思いましたね。
自然は何故これほどまでに美しく、これほどまでに残酷なのか、しかしその危うさがあるからこそ、きっと人は惹きつけられてしまうところがあるのでしょう。
とは言え、私は登山に全く興味を惹かれないし、冷たいことを言うようで申し訳ないのですが、悪条件の中、警告を無視して無理やり登山して遭難したならば、後は自己責任でどうぞとしか思えないんですけどね・・・。
しかしエベレストの登山事情が、まあ今現在はどうなのか知りませんけど、こんなに商業化していて、こんなに登山渋滞しているとは本当にビックリ。
ほんの一握りの人しかエベレスト登頂なんて成功しないものだとばかり思っていましたが、これだけの方が登っている様子を見るともはやそんなこともないのですね(勿論簡単に成功するものではないのも見ていて分かりましたが)
だからこそ悲劇が起こるのも、これ見ると無理もないな・・・。
また経験豊富なベテランの方が、むしろ危うい存在だったのも印象的でした。
過剰な自信が命取り、無駄に栄光を知っているからこそ、自分は大丈夫だと思ってしまうんでしょうね。
まあ多大な時間をかけて準備して、もうすぐそこが頂上なのに引き返すと言う選択をすることは、それはもうホントやるせない気持ちになるのもよく分かります、でもその身勝手な行為が更なる悲劇を生むのもまた事実、そう言う事実を淡々と見せられると、やっぱり自然をナメなら駄目なんだなと改めて実感させられました。
一つ映画的な難点としては、あくまで主役はエベレストであって、人間ではないこと、なので豪華キャストで登場人物多数であるにも拘らず、誰に焦点を当てている訳でもないので、ヒゲのおじさんだらけで誰が誰だかいまいち見分けが付かないし、かろうじてジェイソン・クラークとジョシュ・ブローリンが演じた人物に少しだけ感情移入できるエピソードがあったぐらいで、後はホント淡々と事実が描かれているだけの映画になっていましたから、正直中だるみ感を感じた部分はあったかなと。
まあでも、臨場感溢れる雪山の映像は一見の価値あり、私は映画で十分、登山は好きな方だけどうぞ。
アメリカ人の命は高いんです
誰目線で描くのかというのは映画にする以上は非常に重要だと思うのですが、とっ散らかっております。
ただ、私のように何も知らない者からすると商業公募登山=エベレストが目的地のパッケージツアー旅行というものが存在していて、エベレスト登頂=冒険家のものという図式が崩れていることを知れて、興味を持って調べるきっかけにはなりました。
あと、同行してたジャーナリストのジョン・クラカワーってショーン・ペン監督作『イントゥ・ザ・ワイルド』の原作者だったのか!という驚きもあったりして、本編以外に色々興奮要素がありました。
少しひねくれた人間の感想にはなりますが、2016年にこの映画を観ると表題のような感想が大きなウェイトを占めてしまう映画の作りにはなっているかと思います。あの最後の方のあのシーンは実際の話と変えてしまってるようですしね。
3Dの意味ある?
しかし。なんでしょ。映画館でみるべよね。
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