96時間 レクイエムのレビュー・感想・評価
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ツマラなかった2作目から一転、娘との適切な距離感が掴めない姿が痛々しいダメ親父版『逃亡者』になりました
“ダメなお父さんが実は凄腕の元特殊工作員でした”シリーズの3作目。2作目がイマイチパッとしなかったのはリーアム・ニーソンのダメお父さんぶりがさもなかったことになっていたからだと思っていたわけですが、この3作目ではちゃんと原点回帰、彼氏と同棲を始めた娘の誕生日にぬいぐるみを持ってヌケヌケと自宅訪問するKYぶりからスタート。ついに元嫁を殺されてしまったのに殺害容疑をかけられてFBIに追われながら真犯人を追う、それじゃ『逃亡者』と同じじゃないか?という、心がいつまでも中学生のリュック・ベッソンがいかにも考えそうな容赦ないお話が展開。ダメお父さんをサポートするダメ親父集団の活躍、FBIの敏腕捜査官フォレスト・ウィテカーの存在感が印象的な映画でしたが、何より年頃の娘を持つ父のどう接したらいいか解らない系のもどかしさがなによりリアルで胸が痛かったです。
96時間シリーズでなくても・・・
『96時間 レクイエム』を鑑賞。
リーアム・ニーソン主演のシリーズ3作目。
制作・脚本もこれまで同様リュック・ベッソン。
1、2作目同様に何より大切な家族(離婚した元妻と実娘)を守る為にはどんな事でもする元CIA工作員である無敵の父親の物語。
前作であれほど苦労して守り、以降関係が深まりつつあった元妻が殺害され、その容疑者として追われる立場になってしまう。
残された娘を守り、真犯人を突き止める事はできるのか。
これまで同様に100分前後のノンストップアクションとなっており、今作でもおなじみの父親の無敵っぷりが光る。
ところが、観終わってみると何か物足りない。
相変わらず突っ込みどころは満載で、自分の家族を守る為には他人の事などお構いなしのご都合主義。
そんな父親の性格になど今更突っ込んでいられないし、シリーズファンであれば気にもならない。
今シリーズ最大の魅力は、元CIA工作員の父親がどんな困難な場面においても冷静に行動し、わずかな情報を元に頭脳とスパイ経験を駆使して切り抜ける爽快感である。
しかし、今作ではそれが明らかに不足しているのだ。
キャラクターもシリーズ共通だし、味付けも従来のそれであるものの、残念ながら普通のアクション映画になってしまっている。
これなら何も96時間シリーズである必要はない。
アクション映画としては決して悪くはないし、シリーズ未観でも問題なく楽しめる造りとなっている事も評価できる。
しかし、実際には観客のほとんどがシリーズファンである事を考えればやはり物足りないと言わざるを得ない。
続編と作る上でマンネリ化せずに魅力を維持し続ける事は本当に難しい。3作目ともなれば尚更である。
それでもシリーズものに頼らざるを得ない今の映画業界は、もしかしたらどんな映画よりも危機的な状況にあるのかも知れない。
最強すぎる父親、ここに完結。・・・本当に?(笑)
【賛否両論チェック】
賛:家族を守るために、どんな相手でもねじ伏せていく主人公が圧巻で痛快。今回は意外性のある真相も魅力。
否:主人公の暴走は、ある意味快く思えない人もいるかも。展開はやや強引な感があり。
このお父さん、とにかく〝強い”の一言です(笑)。自分の家族を守るためなら手段を選ばず、どんな危険な場所へも進んで飛び込んでいきます。その何にも屈することなくねじ伏せていく様は、非常に痛快でカッコいいです。若干やり過ぎな感もありますので、倫理的には賛否が分かれそうなところ。そして今回は、元妻殺害の真相を暴くという、サスペンス色も強いものになっています。
案外好みが分かれそうな作品ではありますが、大切な家族を守りたいお父さん世代には、是非オススメです。
オヤジ強すぎる!
世界一強いおやじ降臨。
これまで、『96時間』、『96時間/リベンジ』と続いてきたシリーズの第三弾。ですが、これまでの二作は、タイトルの96時間という物に某かの意味合いがありましたが、この三作目に至っては、実は意味がありません。一作目で、そんなタイトルを付けたツケが回ってきた感じです。
出演者もこれまでのシリーズを踏襲しているのですが、タイトルと内容の不一致のみならず、内容そのものがこれまでの二作とは違う雰囲気です。前二作は、確かにタイムリミットがあって、そこまで何とかして解決しなければならないというタイムリミット物でしたが、今回は、タイムリミット物という色彩は無く、マンハント物になっています。その意味では、妻殺しの罪を着せられた医師が真犯人を探していくという名作『逃亡者』に近い感じです(と言うか、主人公がムチャクチャ強いということを除けば、ある意味殆ど同じかもね)。従来のタイムリミット物としての設定も緊迫感がありましたが、今回のマンハント物は、判らない犯人を追っていくと言う要素も加わり、より一層緊迫感をました作品になっていたと思います。その意味では、非常に面白い作品に仕上がったと思います。
いつものように強すぎるブライアンは見ものですが、今回は、そのブライアンを追うフォレスト・ウィテカーが演じているドッツラーが良いです。最後の“種明かし“は、『そりゃ無いよ』と言う気がしないでもないですが、ブライアンとドッツラーの追いつ追われつの関わりは、非常に面白いです。やっぱりマンハント物は、逃げる側も重要ですが、追う側の設定によってその魅力が変わります。どれだけ逃げる側の内面まで入り込んで、どうやって追いついていくかという事が出来るか否かで、話の広がりが違いますからね。その意味では、ドッツラーは、(説明不足なところはありますが)比較的上手く行っていたと思います。
レノーアは亡くなってしまいましたが、この物語が終わるという雰囲気は無いんですよねぇ。まぁ、これ以上にどんな内容で話を作っていくのかと言う問題はありますが、続編を作る事が可能な物語設定にはなっています。でもまぁ、これ以上続くと、無理矢理感がハンパないので、止めた方が良いと思いますが・・・。
最終章にして一番の駄作
アクションするしないに関わらずリーアム・ニーソンが大好きな自分としては観賞必須な作品。
しかし、残念ながら一作目の時のパンチはもう感じられなかった。もはや勝手につけた邦題の『96時間』も関係ないし、、(前作からだが)
やはり戦い疲れや妻を失った悲しみも表現したのか、リーアム・ニーソン演じるブライアン・ミルズにもキレが感じられなかった。黒幕はさすがに人身売買組織関係者からは離れたが、逆に『そっちかよ!しかもそんなしょうもない理由で、、』とある意味驚いた。序盤から怪しさ全開ではあったが、、
サブキャラ設定をきちんと活かしていたのはよかった。サムを始めとしたブライアンの仕事仲間なんかも見せ場があったし、前作から登場した娘キムの恋人もきちんといいヤツだった。
フォレスト・ウィテッカー演じた刑事は優秀だか何だかよく分からなかったが、ベーグルのくだりの負け惜しみはなんか微笑ましかった。
脚本、アクションと全体的にパワーダウンした今作ではあるが、安定のリーアム・ニーソンのおかげで何とかな体裁は整えた印象。これで最後なのは少し寂しいけど。
まずまず
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