「怒り鳥英雄になる」アングリーバード 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
怒り鳥英雄になる
日本語タイトルにすると、“怒り鳥”。
“渡り鳥”みたいなカッコいいタイトルだけど、作品は至って子供向けのアニメーション。
フィンランド発のモバイルゲームの映画化。
飛べない鳥たちが暮らす“バードアイランド”。
太眉で赤羽毛のレッドはおこりんぼうの性格故、島の嫌われ者。
仕事で客とトラブって裁判沙汰になり、おこりんぼうの性格を鎮める為セラピー教室に通う事に。
常にハイテンションの黄色羽毛のチャック、普段はおっとりした性格だが怒ると爆発する黒羽毛のボムら他にも問題“鳥”たちが。
ストレス鎮めるどころか余計ストレスが…。
そんなある日、島に陽気な豚たちとその王様レオナルドがやって来る。見た事もないショーを披露して、鳥たちは皆歓迎。
胡散臭さを感じたレッドは豚たちが乗ってきた船に忍び込んだりして訴えるが、誰も信じてくれない。
困ったレッドは島の伝説鳥“マイティーイーグル”に助言を求める為、チャックやボムと共に島のてっぺんへ。何とか辿り着いて伝説のマイティーイーグルと会うのだが…。
そのてっぺんで望遠鏡を覗いた時、豚たちが島の卵を盗んでいるのを目撃。レッドたちは卵を追って、豚たちの島“ピギーアイランド”へ…。
何だか結構盛り沢山だが、実際中身はドタバタ子供向けで薄味。
鳥に置き換えたイライラやストレスは風刺効いていたが、マイティーイーグルの辺りは正直何だかビミョー…。結局伝説鳥は今やただのメタボ親父…。
卵を取り戻す為、ピギーアイランドへ向かうクライマックスがやはり一番の盛り上がり。
レッドの言っていた事は間違っていなかった。他の鳥たちが邪険にしていた事を改め、レッドをリーダーに。
ピギーアイランドを飛べない鳥たちは“パチンコ球”になって飛んで攻撃。皆の奮闘あって優勢。卵も取り戻し、撤退しようとするが…、
一個落としてしまった。助ける為、レッドは一人残る。レオナルドと一騎討ち…!
終始ドタバタドタバタ忙しい。『怪盗グルー』と同プロデューサーなので、話は他愛なく、キャラ推し。
が、嫌われ者だったレッドが皆から見直され、信頼や協力を得る展開は分かっていても心地よい。助けた卵から孵った雛鳥たちの「ありがとう、マイティーレッド」にはほっこり。
坂上忍が嫌いなので長らく敬遠していたが、作品は可もなく不可もなく。坂上忍の吹替もそう悪くはなかったかな。
セラピー教室のもう一羽。ドデカく、いつも唸っている茜色羽毛のテレンスのオリジナル声がショーン・ペンって、あのショーン・ペン…?!