「 超ロハスなとうもろこし農家のじいさん。ジョージアから独立を主張し...」とうもろこしの島 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
超ロハスなとうもろこし農家のじいさん。ジョージアから独立を主張し...
超ロハスなとうもろこし農家のじいさん。ジョージアから独立を主張したアブハジアと敵国となったジョージアとの国境の川に中州ができたもんで、そこで両親を失った孫娘とトウモロコシ畑を作る物語。
川の真ん中なんて、所有者はいないだろうし、紛争中の国境にあるといっても多分中立地帯。そんな島で暮らすじいさんと孫娘。時折、自軍や敵軍兵士が見回りに来たり、銃声も響いてくる危険な場所だが、自然体のじいさんは銃は持っているが、どちらにも与しない。少女は学校にも通い、初潮を迎えたり、イケメン兵士に憧れたりする多感なお年頃。
そんなところへ敵軍の兵士が重傷を負い畑の中に倒れていた。手当をして匿い、世話をするが、両軍ともその傷ついた兵士を探しているのに、じいさんは頑なに誰もいないと主張するのだった。
言葉の違うジョージアとアブハジア。グルジア語はドイツ語っぽくて、アブハジアはロシア語っぽい感じ(間違ってたらごめんなさい)。台詞も少ない作品だけど、目で訴えてくるところが多く、じいさんが兵士を匿ってるのがバレそうになるのでハラハラさせられた。目が泳いでますよ!そして少女も恐怖心や憧憬の表情がとても豊か。大自然の中の人間の営みと、紛争への反戦意識も伝わってくる。
こうして卒業間近の少女は大人になっていく。じいさんは少女が大人になるまで見守ってやれるのか。ラストの泥まみれの人形が愛おしくなる・・・
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