「これでいいのだ!」ギリシャに消えた嘘 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
これでいいのだ!
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原作は未読。
冒頭に「(若い)彼がこちらを見てる」云々の台詞があった時。
「嗚呼!これは、この夫婦どちらかが片方を嵌める話かな?」と思った。
しかし、その後にこの夫婦それぞれが彼と単独で会話する場面があり、その思いは直ぐに消える。
「あれ?ひょっとして何も無い!」
いやいや実際にはこの後に、この若い彼は殺人事件に巻き込まれてしまうのだから、無い訳では無い。
結局この夫婦と、巻き込まれた彼との逃避行が、まるでロードムービーの様に展開される事となる。
今の時代、観客はちょっとやそっとの内容では満足しない。
ましてやこの作品の様な話だと。今時の観客からはどんでん返しの後には、更なるどんでん返し…とばかりに。手を変え品を変え、あの手この手のサービス精神を作品に盛り込まないと満足してはくれない。
製作側は斬新さを売りにし映像や編集に凝りまくる。結果として終始ダラダラとしてしまい、上映時間は長くなる。
何故こんな事を書き込むかと言うと、この作品がその様な手のこんだ事はせずに、シンプルに徹してしるからに他ならない。
話自体がそこそこ面白く、約100分の上映時間。
それ位がちょうど良い。
ちょうど良いって事は、抜群に面白い訳では無いので、声をだして「面白いですよ」等とは言わない。
寧ろ「目新しい事は何も無いです。」だし、「(特に何も無いから)時間潰しにはちょうど良いかも。」…と。
元来映画は娯楽なのだから、時間潰しにぴったりの作品が1番観るのには都合が良いと思う。
バカボンのパパでは無いが、この作品に関しては…。
「これでいいのだ!」
(2015年4/12日 ヒューマントラストシネマ有楽町/シアター1)
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