「「悪魔」がくれたかけがえのない”モノ”。」世界から猫が消えたなら せっちゃそさんの映画レビュー(感想・評価)
「悪魔」がくれたかけがえのない”モノ”。
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余命いくばくもない人生。その命と引き換えに大切な”モノ”を失い、その度に”モノ”を通じた出会い・想い出の大きさに気付かされながら物語は進んでいきます。
”モノ”とそれに紐づく数々の出会いと想い出。
人間はつい今という時間を無機質に生きてしまいがちですが、出会いと想い出が螺旋状に絡み合って今という時間、そしてなにより今の自分自身がある、ということを思い出させてくれます。
観ている最中でも自分の過去の想い出が幾度となくフラッシュバックしてきて、
何気ない日常は「数々の出会いと想い出がつまった結晶」だったんだなぁ、ふだん意識はしていないけどこれって”モノ”(とタイミング)が繋いだ奇跡だよなぁ、なんてことも思ったり。
何気ない日常こそ、誰にも味わうことのできない最高の宝なのだと。
惰性的に日々を生きていた主人公の前に現れ、大切なコトを教えてくれた「悪魔」。実は人生においてかけがえのない”モノ”をくれた「天使」だったのかもしれません。
濱田岳、奥田瑛二、原田美枝子の演技には思わずウルっときました。特にタツヤ役の濱田岳。
(´- `).oO(あんな友人を持ったらさぞかし幸せな人生だったんだろうなぁ、と。)
悪者がいなくてどこか温かく優しい、そんな作品でした。
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