劇場公開日 2016年5月14日

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「評価が割れてるワケ」世界から猫が消えたなら れおにゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0評価が割れてるワケ

2016年5月17日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

1番の感想は、自分を見つめ直す機会をありがとうって感じ。

まず、悪い点から
総じて不親切ではある。観る側に任せられている部分が大きいというか、どの人物にもその人に感情移入するような、明確な性格設定がされていない。人となりもイマイチわからない。
ストーリー性にかける。
時系列がややこしい。
原作とは、かなり似て非なるもの←まぁこれは置いといて。

この悪い点、実はワザとではないかと思う。

私は、主演の佐藤健のインタビューなどを見た上で、作品を見たから、そう思ったのかも。
彼曰く、これは「僕」の物語ではなく「僕」を通して、自分のことや、自分の周りの人の事を思ってもらう作品である、的な事をよく言っている。
これ、もっと打ち出して、そういう予告にしといた方がいいよ!
だから、人物描写は薄いし、端的にシーンを散りばめた感があるんじゃないのかな。
透明な役にしとくことで、自分を重ね合わせ、あまりストーリーを追わせないことで、自分の事を振り返りやすい。
そして、こんな自分ですら、とても幸せなんじゃないかと気付く。
そこで、間も無く若くして死ぬ「僕」をまた思うと、こりゃたまらんってなりませんかねぇ…

私個人の捉え方だけかもしれませんが、こういう意図だと受け取りました。
これは、前宣伝や触れ込みとの温度差がありすぎるから、勘違いされている、評価がわかれるのでは?
まぁ当たり前といえば当たり前、でも見えてない見ようとしない人も多くいる根本の愛みたいなものを、再確認してねって、そんな作品だと思いました。

れおにゃん