「死がテーマになる話はありふれていて、単に同情を誘う話ならどうしよう...」世界から猫が消えたなら もぐみさんの映画レビュー(感想・評価)
死がテーマになる話はありふれていて、単に同情を誘う話ならどうしよう...
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死がテーマになる話はありふれていて、単に同情を誘う話ならどうしようかと思ってたけど、いい意味で裏切られました。
モノを通じて、その良さや思い出を共有した、恋人や友達、家族との間に、築かれた絆やかけがえのない宝物に気が付いていく主人公。
「自分」という存在は、人と人との関係性の中で生まれる。
なんでもない日々の中に、尊い時間がある。
主人公が残された時間の中で辿っていく過程を見ながら、私自身のことを見つめる時間となりました。
印象深かったのは、イグアスの滝の前で宮崎あおいさんが叫ぶシーン。
轟音で流れ落ちる水、この壮大な自然を目の前にしたら、「人間1人が死んだところで世界は何も変わることなく回り続けていく。じゃぁなんで人間は生きていくの?」そう感じさせられずにはいられない、そんな情景描写が素晴らしかったと思います。
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