「死者たちの鎮魂」おみおくりの作法 メイばばさんの映画レビュー(感想・評価)
死者たちの鎮魂
この映画2回観ました。より深くジョン・メイの誠実な人生に心惹かれましたよ。
老年になった私はこんな風に丁寧に生きているだろうか。
最後の場面、何この人達と思った瞬間に解りました。
ビリーを先頭にみんな来てくれたんだーと言い知れない嬉しさがこみ上げて来て涙しました。
あの主人公の俳優(エディ・マーサン)この役が一番ですね。
パッピーゴーラッキー又思秋期などいつも存在は感じていましたが、この作品で名優であると確信しましたよ。
いろんな場面での表情、動き、話し方など、自己主張することなく、人を責めず、静かで、話に耳を傾け、心を和らげていく。
真面目さゆえの滑稽、それが可笑しくてふと私笑ったりして、この映画の息苦しさを和らげてくれていた。
それがピッタリですよね。「雨ニモマケズ」の詩でてきました。
でも実際に私がこういう人に出会っても、良さを認識できず通り過ぎてしまうかも知れないけれど。
最後の仕事の死者ビリーの娘に会いに行く前にアルバムを作り直したり、
訪ねた先の酔っ払いどもと酒を酌み交す、戦友のところで出た食事etc
たくさん良い場面ありました。それがビリーの弔いに繋がっていくのですねー。
(いつもこの結果では無かったでしょうが。)
ジョン・メイの人生は幸せだったでしょうか?後半訪れた遺児の女性との交流は恋の予感あり、ときめきました。彼の目の輝きや薄らとした微笑み、やっと「春が来る」なんて思って・・・。
あの時用心深い彼が浮足立ってしまったのですねー。ふたつのコーヒーカップ空しい!
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