「塚本晋也の世界の自主制作。」野火 坂田亭さんの映画レビュー(感想・評価)
塚本晋也の世界の自主制作。
原作はあれど、脚本、監督、制作、編集、撮影さらに主演をこなすというドランさんもびっくりのマルチっぷり。グロさで悲惨さを追体験させることは、一見ただ過激さを狙ったように捉えられがちだが、とても戦争映画を描く上で大切な役割を果たすものだと思う。これまでの、塚本晋也が云々無しに、ものすごい作品。映像の色味、震えにもう一度みたいとは良い意味で思わせない作品。たった87分の長さが、ものすごく長い感覚がした。これは、『それでも夜は明ける』以来の体験かもしれない。良い意味で、怖い、純粋に怖い映画だった。
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