「人狼は私の制服」人狼ゲーム ビーストサイド 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
人狼は私の制服
目覚めたら、何処かの建物の中に集められた10人の高校生。
そこで始まったのは…
ヨーロッパ発の心理戦ゲームを題材にしたシチュエーション・スリラー2作目。
1作目を見たのが随分前。今頃になって2作目鑑賞。
1作目は単なるB級若者ホラーかと思いきや、意外に面白かった。
正直ルールなどうろ覚えだったが、見てる間に思い出した。
10人の内、8人が村人、2人が人狼。人狼は村人を一人一人殺していく。果たして、人狼は誰か…?
今回は、新ルールと新設定。
村人と人狼の他に、共有者、預言者、用心棒が追加。
これに最初手こずった。ルールや登場人物名などがややこしくて…。
人狼は誰か?…シンプルな前作の方が面白かったかな、と。途中までは。
ルールや登場人物が分かって来たら、面白くなってきた。
また今回、タイトルの“ビーストサイド”通り、主人公が人狼。これがミソ。
人狼同士はお互い分かっている。なので、誰かが別の誰かを人狼だと名指ししたりすると、それが間違いや嘘である事が分かる。
自分は巧みに周囲を欺き、生き残りと賞金1億円の為には相手を殺す事も厭わない。
前作が疑心暗鬼のハラハラドキドキなら、今回は殺す立場になってのスリリングさ。
緊迫感や若いキャストたちの熱演も上々。
シリーズは今も続き、その都度ブレイク直前の若手が出演。登竜門。
本作の主演は、土屋太鳳。
今となっちゃ少女漫画実写のぶりっ子演技ばかりだが、気の強い主人公で堂々たる演技を披露!
ブレイク前はこんな役も出来たのか…!
本来は実力あり、似たばかりの役柄がその実力を潰しているんだなぁ、と。
本作をブレイク後の今見たのが良かったかもしれない。ブレイク前に見てたら、本作ではこんなに熱演してたのに、その後のぶりっ子演技に今以上に幻滅してたかも。逆に見たから、何だか新鮮な再発見があった。
同じく今ブレイクしている森川葵も出演、この頃から巧演。
一人一人死んでいき、残り3人。
ここで遂に、主人公が人狼である事がバレる。
いよいよここまで…と思いきや、意外な結末へ。
生き残ったのは誰か…?
バッドでもある意味ハッピーでもあるラストが後味を引く。
劇中、土屋太鳳が歌うビミョーな歌がビミョーに耳に残る。
それと同じくらい、歌謡曲調のエンディングの主題歌も気になったけど。