「日常と拷問」オオカミは嘘をつく 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
日常と拷問
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娘を殺されて怒り狂っている父親にも日常生活があり、それと地続きで拷問や監禁行為が行われている事を示す。また犯人にも実生活があり、世界の一員であるように描かれている。
犯人は卑劣な犯罪行為を犯すような男で、そんな卑怯で利己的な人間が拷問に耐えられるとは思えない。もし耐えられるとしても、根性だけではなく強烈なMであるなど、なんらかの理由づけがあったらよかったのではないかと思った。しかし、そんな描写があると、一発で犯人であることが分かってしまうので、構成上よくないのかもしれない。
とにかく犯人に根性がありすぎて、最後まで他に犯人を示す要素がないから疑いようがないはずなのに、やっぱり違うのだろうかとグラグラした。
娯楽映画で少女が面白要素として殺されてしまうのは、ちょっと苦手な表現だった。
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