「同じ日々の繰り返しに退屈した羊たち。羊たちの取った行動が牧場主を行方不明にしてしまいさあ大変。これは羊が好きな牧場主と牧場主が大好きな羊たちの物語です。」映画 ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
同じ日々の繰り返しに退屈した羊たち。羊たちの取った行動が牧場主を行方不明にしてしまいさあ大変。これは羊が好きな牧場主と牧場主が大好きな羊たちの物語です。
昨年のクリスマス時期にも劇場でショーンを観ました。
数年前のこの時期も劇場版の新作を観た記憶が。ふむ。
なら今年のクリスマスも何かあるかも?
と思っていたら今年は劇場用第一作の再上映。わーい
サブスクでも観られるけど、映画館で上映するのなら
そこで観てみたいかも という訳で行ってきました。
都会から離れた牧場。主に羊を飼育している様子。
羊以外にも、牧羊犬やニワトリ、ブタや牛がいます。
牧場主は働き者で動物たちが大好き。
ひつじのショーンたちもこの牧場主が大好きです。
好きなのですが、同じ事が繰り返される毎日に
少し疲れてきたりしているようです。
” 少しくらい、自分たちにも休日を ”
そんなことを思った羊たち。
牧場主を家から遠ざけパーティーをしようと試みます。
寝ている牧場主をキャンピングカーの客室に運び込み
そのスキに家の中で盛り上がろう という計画です。
計画は実行され、ショーン達は楽しむのですが
牧羊犬のビッツァーに見つかってしまいます。 あらら
ここまでか…
諦めてお開きにしようとしたのですが、そのときに
牧場主を載せた客車が動き出してしまいます。 大変だ!
キャンピングカーはゴロゴロと離れた街に向かい暴走開始。
追いかける牧羊犬とショーン。だが追いつけません。
街の中、建物のカベに衝突してようやく車が停止。ですが
その際の衝撃で頭を打ち、牧場主は記憶喪失に。きゃー
一方、牧場主が居なくなってしまったショーンたち。
戻らぬ牧場主を待つのですが …戻りません(涙)
ショーンは決心し、街まで牧場主を探しに行くことに。
他の羊たちも変装(?)しながら街に向かうのです。
と、こうしてショーンたちの冒険が始まるのでした。
はたしてショーンたちは無事に牧場主を探し出し、一緒に
牧場に戻ることができるのか? というお話。
王道のストーリーをいく、正統な冒険物語です。
最後はめでたくハッピーエンド。・_・♪
ほのぼのした余韻で終われるのが嬉しい。
劇場の大きい画面で観れて良かった。
満足です。
◇あれこれ
■自走するキャンピングカー(客室のみ)
牧場主を載せたキャンピングカーが動き出してしまいます。
ころころゴロゴロと、街に向かってまっしぐら。
そんな都合よく、止まらずに動き続けるものかなぁ…
なんて思いながら観ていたのですが、牧場主と無事に再会し
街から牧場へ戻る際は、バスの後ろにロープを引っかけて
牽引されて走る場面を見て納得しました。(バスには無断…)
牧場は山の(たぶん高原)にあるので、街に向かう時には下り
しかありません。なので動力無しでも問題なしなのでした。
街で停車する際は、壁にぶつかるしかないのはご愛嬌♡
■ヘンな顔の犬
ショーンたちが捕まってしまい、捕獲した動物の収容所に入れ
られてしまうのですが、そこにいた先住犬(?)のヘンな犬。
誰かに飼われる事を夢にみて、見学者が来るたびにアピールする
のですが、いつも選ばれません…。しくしく
街の事情に詳しいこのワンコ君、ショーンたちを助けて大活躍
するのですが、最後は牧場主に拾われて牧場で一緒に暮らす事に?
…と、そのような展開にも結局ならなくて…。ぐすん
けれど最後の最後に、終の住処と飼い主が見つかるんですよ。
良かった良かった。 ほっ。
■最強の敵は動物捕獲員(…怖っ)
イギリスに本当にこのような仕事があるのか知りませんが、
ショーンたちの前に立ちはだかるのが動物捕獲員。
街中に出没する動物を見つけては動物収容所に送るのがこの
男の仕事(かつ、生き甲斐なのでしょう)。
ヘタな悪役も真っ青の、ラスボス感が満載の男でした。
■バリカン
散髪屋の前をフラフラと歩いているうちに
店内のバリカンに目がとまる牧場主。 …。
そして店内には、ヘンな髪形にされて怒り心頭中の男が。
店の中に入り、男に向かいあった牧場主。 走る緊張 と
男の体の向きを変えて座らせて、羊の丸刈りボーズに固定!
おもむろにアタマの毛刈り開始。 バリバリバリ バリバリバリ 。
てっぺんを丸く仕上げ、他は刈上げのヘアスタイル一丁上がり。
牧場主。満足。
客の男。沈黙。 …の後鏡を見て大満足の客。
しかも、なんとその客は地元の有名人だった。
その髪形が話題となって拡散し、あっという間に繁盛するお店。
スカウトされ、そのまま散髪屋で働くことになる牧場主。
記憶喪失で入院した病院を抜け出した牧場主が
その格好のまま、毎日バリカン捌きを披露する姿。
何ともシュールな日常でした。
◇最後に
羊も牧羊犬も人間も、意味あるセリフは口にしませんが
絵の動きと効果音と音楽とで、登場するキャラクターの
感情・心情が伝わってくる素晴らしい作品でした。
この後の作品も観ていますが、この作品が「ひつじのショーン」
の原点なんだなぁ と、すごく納得できる作品でした。
また新作が上映されたなら、次も観てみたいと思います。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
Mr.C.B.2さん、コメントありがとうございます。
「ひつじのショーン」の劇場版(3本?)しか観て
いないのですが、どれも好きです。・_・ハイ
個性的なキャラクター揃いですが、描かれる物語に
いつも引き込まれて観ています。