劇場公開日 2014年10月31日

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「ダークヒーロー誕生譚」ドラキュラZERO ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ダークヒーロー誕生譚

2014年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

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興奮

おおう。新ドラキュラ映画はこう来たか、と。ホラーじゃないのか、と。我々の知っているドラキュラ像を綺麗に破壊してくれましたね。なるほど、単なるモンスターではなくてヒーローですか。ま予告からしてそんな雰囲気でしたもんねえ。
ブラム・ストーカーの古典小説をベースに大胆解釈を施した本作品でございますが、ますが。なんだかね、ヒーロー要素が配合されているからか、ちょいとアメコミ映画チックな雰囲気も醸しておりますです。んー、というか、アメコミヒーローを普通に意識してたんじゃないかなあ、ぐらいに感じましたけど。実際どうなんでしょうか。
だってね、ドラキュラ公がスーパーパワーに目覚めて己の能力に驚く一連の描写なんてもう『スパイダーマン』じゃないですか。あと、この“型破り”なアクションはモロに『マン・オブ・スティール』とかマーベル・シネマティック・ユニバースでしょ(言い過ぎか)。数千の軍隊に単身乗り込んで一人で片付けちゃうなんて、きょうびのアクション映画もようやらない描写ですよ。DCコミック辺りが原作って言われても違和感ないというかね。
でもその“型破り”の度が行き過ぎててね、清々しいのですよ。吸血鬼ドラキュラってそんな強えの!?こんなん誰も絶対勝てなくね!?的な無敵感が観てて心地良くてね。

で。耳にした話じゃ、これレジェンダリーが製作してるんですけど、どうやらドラキュラを皮切りにレジェンダリーが次々モンスター映画作って最終的にモンスター集結させて『アベンジャーズ』みたいな映画やるらしいって噂を最近知ったんですけどもね。もしそれが本当なら、これにアメコミぽさを感じたのもあながち気のせいじゃないなあ……と、思った次第であります。

ロロ・トマシ