「洗練されたAV」ニンフォマニアック Vol.1 TATOOTATさんの映画レビュー(感想・評価)
洗練されたAV
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過激過ぎる描写…
いや、そこまで…え?そんなに?映ってるじゃん、もう
近年で鑑賞した洗練されたAV映画は
『哀れなるものたち』であったが、それを優に超えてきた
時間軸で言うところの"現在"に該当する主人公が
自分の経験してきた事、犯してきた事を告解さながらに
二番手(聞き役)に語りつつも、それを映像化しながら
物語が展開していくという構図は、ままある事だが
先ず、ここで面白かったのは
その主人公(女性)が自身の性体験を話し出すのだが
聞き手の者(男性)が博学で、ありとあらゆる文献で
培った知識を総動員しながら比喩として表現したり
なぞらえたりして返す、という一連の決まり。
第一章の釣りを始め、政治的な事から数学、特に宗教と
豊富な博識さと弁舌の技巧さで彼女をやんわりと肯定する
第一章の釣りでは彼女が話した後、釣りの例え話を
興奮しながら披露するのだが、ここで妙な違和感が生じる
何故、性の話の方に興奮を覚えないのか?
この答えがvol.2で明かされるのだが、それを最後まで
観た今となっては、ここから物語は始まっている
そう思う。何故なら衝撃的な最後へと繋がるからである。
今回で確信した。ラース・フォン・トリアー(今作の監督)は確実に裏切ってくると笑
と同時に物語を面白くする為には
絶対に諦めない事、妥協しない事、油断しない事
の、揺るぎない鞏固な意志めいたものを感じた。
すげぇイイものを観た!
残りの所感と二部作を通して何を描きたかったのか
についてはvol.2に記すとしよう。
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