「派手さはないが上質」劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス いっちーさんの映画レビュー(感想・評価)
派手さはないが上質
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優しいタッチの手描き作画と、淡いパステルカラーの色彩がとてもキレイで見惚れた。「アニメ」と言うより、上質な絵本を映像にしたといった印象の作品。
ストーリー自体はありがちなものではあるが、 心に残る台詞や描写が数多くあり、後からじわりじわりと思いだしその良さに浸っている。
中でも、チップをもらおうと手を伸ばすホテルスタッフたちに、「ありがとう」と握手で返すムーミンママの描写は本当に秀逸だった。
『資本主義的な概念のない一家が「非常識」な行動で巻き起こす騒動を、観客がツッコミながらゲラゲラ笑って見る』という構図になりがちなこのストーリーを、
心地よい余韻の残る作品へと仕上げる、その上品な仕上げ方がとても素晴らしかった。
また、さまぁ~ずの二人の吹替の上手さにも驚いた。
全く知らずに観たので、エンドロール後の吹き替え声優の名前を見るまで、本職の声優がやっているものだと思っていた。
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