「オタクでなく、天才」ベイマックス chapan49さんの映画レビュー(感想・評価)
オタクでなく、天才
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主人公のヒロをはじめ、兄のタダシ、そしてタダシの大学の研究室の仲間たちは、「オタク」という設定でストーリーが進められていた。
が、出てくる技術が優秀すぎて、オタクというより誰もが天才に思えてしまい、あまり共感できなかったというのが一番の印象。
面白いと思う。けど、決して「とても面白い!」という感想は抱けなかった。
一方で、その天才たちが作り出すものや、それを活かして戦うというベタベタな展開は、単純でありつつも夢があって良かった。
特に、ヒロが大学の研究室に入ったときが一番印象に残っている。
自分も大学で研究室に属していたが、とても研究とは言えないレベルでの活動だった。ただ得意科目がそっち系だったという理由だけで大学の工学部に入ってしまったことは自分の反省点だと思っており、この映画のように「熱意をもって、各々の力で研究に取り組むのが大学生の姿」を描いてくれていたので、その点、映画としては夢があって良いなと感じた。
それから、ケアロポットという設定が十分にいかしきれていないように感じられ、その点が少し残念だった。
ヒロが作ったパワードスーツや、研究室の仲間たちが身に着けた武器はどれも魅力的だと思う。けれども、そういう戦いでの活躍を描くよりも、ケアロポットの意義や目的をもっと主人公の心の変化や葛藤に寄り添った形で描いた話にしてくれたら、映画の内容としてもっと深みが出るのではないかと思う。
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