「どこにも死角がない韓流版『逃亡者』」サスペクト 哀しき容疑者 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
どこにも死角がない韓流版『逃亡者』
定番の脱北者ネタに復讐譚を絡め、『逃亡者』のように追う者が追われる者に次第にシンパシーを感じる様を丹念に描いた作品。ジェイソン・ボーンシリーズを過剰に意識した超細かいカット割りによる臨場感溢れるアクションと、それとは対照的に登場人物の心の揺れを唇のひくつきや見開いた眼光の震えなどをじっくり拾って見せる繊細なカットが入り乱れる緩急巧みな演出。それでいてコメディレリーフにもしっかり見せ場を作るというどこにも死角がない傑作でした。
コメントする