劇場公開日 2014年8月29日

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「無駄かと思いきや、無駄ではない挿入」LUCY ルーシー ARC監督/脚本 篠原隼士さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5無駄かと思いきや、無駄ではない挿入

2014年9月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

興奮

知的

いいぞ!スカーレット・ヨハンソンの黒髪に萌えますが、そんなことより、このよくありそうなテーマ。
「もしも、頭脳が100%まで使えたら?」を非常に分かりやすく分かりやすく丁寧に見せてくれる。知り合って一週間の怪しい男から無理くりスーツケースを届ける仕事を押し付けられる冒頭。怪しい。何か起きる。しかも台湾。笑
誰もが怪しいヤクザ達の登場に案の定。と思う。しかし、そのあとスーツケースから出てくる青い粉を体内に埋めて、人ごと密輸するという手法に天晴れ!いいじゃん!こうやって空港のゲートを掻い潜って!と密輸方法に感激。笑
ヨハンソンの地獄のように怖い一日と同時に、モーガン・フリーマンの脳科学の講義が挟まれる。分かりやすい!そしてヨハンソンの脳内パーセンテージも白テロップで分かりやすく!極めつけはフリーマンの言葉がそのまま映像となって画面全てを覆う。
フリーマンが「他者や物体を意のままに出来る」というと白黒のマジシャンが現れる。「脳を20%使い切る唯一の動物。」というとイルカのエコーが画面を覆う。
こんなアニメかよ!テレビドラマかよ!という演出がむしろ最高で、もう理解のしようのない20%以上の世界を伝えるにはうってつけ。
「無駄のない映画は自然と面白くなる」という私の勝手な理論。この映画本当に無駄な所がなくシンプルに90分。
唯一、あの薬を簡易的なビニール袋に詰めたヤクザがいたい。

ARC監督/脚本 篠原隼士