「ベッソン節健在」LUCY ルーシー えのきちさんの映画レビュー(感想・評価)
ベッソン節健在
『LUCY ルーシー』を鑑賞。
「レオン」「ニキータ」のリュック・ベッソン監督の最新作で、主演はスカーレット・ヨハンソン。
人間の脳は10%しか覚醒しておらず使用する事が出来ない。もし100%覚醒すればどうなってしまうのか。
ルーシー(ヨハンソン)は、ある出来事から麻薬の売人をさせられる。下腹部に薬を埋め込まれたが、内部で漏れ出した事により脳が覚醒し始める。人間の脳が100%覚醒した時、ルーシーが選択した結末とは…。
ルーシーに起こる現象と同時進行でノーマン博士(モーガン・フリーマン)による解説が入るので、興味深く現象の行く末を期待しながら観る事ができる。
あり得ないアイデアなのだが、ノーマン博士の存在がそれとなく「ありそう」な雰囲気を醸し出し、先の読めないストーリーが展開されていく魅力的な作品となっている。
ベッソン監督らしいハイセンスな映像とスピード感が何とも言えず良い。
主人公の行動には不可解な事も多くツッコミどころ満載なのだが、何しろ脳が覚醒しているので我々凡人には理解出来なくて当然なのだ。
ただ願わくばあと10分長くしてでもラストシーンは丁寧に描いて欲しかったと思う。
それにしても我々世代が冒頭の設定で思いつくのは北斗神拳。こちらは30%→100%であるが、やはり人間は自分達の潜在能力を期待してしまうものなのだろうか…。
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