「タイトルがちょっとアレですが、中身は結構いいです。」ミリオンダラー・アーム 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルがちょっとアレですが、中身は結構いいです。
実話に基づく作品。
10億を超える人口があるインドから、メジャーリーガーの輝く原石を発掘するべく、崖っぷちのスポーツエージェントが奮闘する物語。
インドは、イギリスの植民地であったと言う歴史的経緯もあり、クリケットは盛んに行われていますが、野球は殆ど普及していません。でも、冷静に考えてみると、それもそうですよね。インドのみならず、ヨーロッパも含め、地球規模で普及しているのであれば、オリンピック競技から外されることも無いわけで、ある意味、インドで普及していないというのは当たり前なのかもしれません。
それにしても、JB・バーンスタインが、クリケット中継とBritain's Got Talentをザッピングして、このMillion Dollar Armを思いついたというのは、どうなんでしょ(笑)?ちょっと出来すぎのような気もしますが・・・。ちなみにそのBritain's Got Talentは、スーザン・ボイルの回の様でしたね(と言うことは、2009年)。
この作品で興味深いのは、投資家が中国人(中国系アメリカ人?)で、その投資対象がインド人であると言うこと。このことは、ヨーロッパは言うに及ばず、日本やアメリカはもはや成長地域ではなく、中国・インドが経済成長の中心地であると言う、いまの世界経済の状況を如実に表しているような気がしました。もっとも、2014年になり、中国もバブルが崩壊しかけていて、いつ何時、経済が崩壊するかわからなくなってきていますが、この映画は上記のように2009年の話。まだまだ、中国経済は成長を続けていた頃の話です。
物語終盤、アミトがリンクとディネシュに檄を飛ばすシーンは、何故だか心にジーンと来てしまいました。マジ、少し泣きそうになりました。そんなに凄い事は言っていないんですけどね。
中々良い映画です。流石ディズニー(笑)。