「骨太な社会派エンタテイメント」テロ,ライブ カンタベリーさんの映画レビュー(感想・評価)
骨太な社会派エンタテイメント
カメラは冒頭で主人公がトイレに行くときだけ、スタジオ外に出るが、あとはずっとラジオ局のスタジオから出ない。それなのに、緊迫感が半端なく、途中でだれることもなく最後まで突っ走る。
緻密な脚本と構成、カメラワークが出色のできばえ。
犯人が爆弾を入手する方法や仕掛け方などはシナリオにもあったそうだが、スピード感を維持するために思い切って省いて、主人公に集中しているのは大正解。この思い切りが邦画にはない点。監督が新人と聞いてびっくり。
主人公を含めてすべての登場人物は、事件を自分の出世と視聴率達成、保身のための道具としてしか見ていない極悪人ばかり。誰も巻き込まれた犠牲者のことなど考えていない。
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