「阿部寛の方がイケメンでした」テロ,ライブ ヤマモトさんの映画レビュー(感想・評価)
阿部寛の方がイケメンでした
※日本映画「ショウタイムセブン」のネタバレも含みます
阿部寛の方がかっこいいですけど、ショウタイムセブンの原作のこちらの方が作品としては上でした。やはりショウタイムセブンの出来はイマイチ。もったいなかったですね。
こちらは爆弾テロの対象が火力発電所では無く、大きな橋。しかも取り残されている人質がいる。そこには愛する元妻も。橋に取り残された人たちは今にも崩れ落ちそうで・・・というハラハラドキドキ度はこちらが断然上でした。
また、妙に優しくて誰も殺さないショウタイムセブンの犯人と違い、本家のこちらは普通に殺してます。特に途中で放送に入ってきた人、日本版では高校教師、韓国版は警察庁長官でしたが、日本版の「実は生きてました~」と言うのはシラケましたね・・・。誰も救助せずそのままずっと放置されてるのも違和感あったし。
本家の韓国版はきっちりと死んでましたからね。これが普通でしょう。
ヒドい状況になったときにこちらの主人公は「もう(放送を)やめよう」と弱音を吐きます。「何を言ってるんだ、続けるぞ」ばかり言う日本版阿部寛と比べると本家の方が普通。こちらの方がリアルな主人公です。
まあ韓国版も犯人がスゴすぎるのは変わらなかったですね。爆弾仕掛けまくりとかね。特にスタジオ内のイヤホンなどに仕掛ける能力はスゴいです。いったいどうやってるんだろう?
また、ラジオのプロデューサーから情報を速攻で得て他局にリークするとかも有能すぎます。スーパー犯人です。
橋の端に引っかかっていた車が落ちてましたが、周りの人が体重かければ落ちなかったと思うけどなあ。
そうそう、本家の方も警察の動きを生中継で犯人に伝える報道陣でしたね。アホかと。
最後は同じく爆発エンドでしたが、そこに至る過程は本家の方が説得力がありましたね。元妻の死亡が報じられ、自分は犠牲にさせられることが分かって、もうそうするしかないと。
でもわざわざ主人公に全部教えてあげる必要無いですよね。捕まえてからなんとでもできるのに。映画としてはそうしないと面白く無いのでこれくらいなら許容できますが。
ただ、ニュース報道として観ていた人たちは最後の方、さすがに放送されて無かったですよね?
「テロ、ライブ」というタイトルなのにクライマックスを放送出来てないなんて。その点は日本版の方がいいのかな。
文句も書きましたが面白かったと思います。