「革命の終結」ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
革命の終結
初めて観た。
なぜだか1作目をスルーして、そのまま今に至る。劇場公開としては4作目にあたるのだろうか?
長きに渡る闘いが終わりを告げた。
本編が始まる前に、1作目からのダイジェストが流され非常に助かった。
大まかな相関図を理解できる。
物語をどうこう語れる程観てはいないけど、途中、主人公達が監視されてたって下りがある。
で、その為にトラップに引っかかり、仲間が殺されてしまうのだ。そして、主人公達はその場を後にし向かい側の廃墟に逃げ込む。
なのだが…
監視してるはずの監視カメラにはその様子が映されておらず、主人公達は仲間と共に死んだ扱いに…え?なんで?
あのカメラの位置ならカメラ本体は機能してるはずだろ?
情報操作の一つかとも考えたが敵側も信じてたっぽく…疑問だ。
官邸に難民を装って紛れこもうとするのも浅はかだ。
フードを被ったくらいで紛れ込もうとするなんて…単細胞にも程がある。
映像は素晴らしかった。
トメは主人公が家族を構築し、子供に話しかけてる幸せな絵ではあろのだけど、そこでの台詞が何かを暗示していて、大団円ではないと予測させ、またもや続編なのっ?て感じもしてた。
この1作だけに見る彼女のヒロイン性なのだが…彼女を強いとは思うけど、迎合はしたくないと思ってしまう。
なんちゅうか…私怨で動いてしまったからだろうか?
彼女の習性が復讐に起因してるような感じだった。戦争は人を狂わせるって揶揄だろうか。
▪️追記
⭐︎5.0に変更した。
やっぱ1作目からの記憶がある内に見ると見え方が変わってくる。
私怨で動くと書いてはいたが、私怨で動いてた。ただその確執を知れた分、彼女の大義名分が分かった。
酷い大統領だった。
そして、最後の標的も間違ってはいなかった。
作品としては完結編なので、全ての事にカタがつく。何やらモンスターが地下道で登場したのは驚きだった。
アレは何の副産物なのだろうか?あまりに唐突だった。
キャピタル全域にトラップを仕掛け「第76回ハンガーゲーム」と称した台詞は粋だったなぁ。
ピータと結ばれて良かった。
彼は、やっぱりいい奴のままだった。
途中に「そばにいて」「いつでも」なんてやり取りがあって、泣けそうになった。
彼自身が彼を取り戻した証のようで、いい台詞だった。本作だけ観てたら分からなかったポイントで…シリーズ通して見れて良かった。
Netflixに感謝である。
1作目からホントに良く出来た脚本で…キャスティングも素晴らしければ、伏線を匂わす演技も素晴らしい。随所に見られるCGも作品に溶け込んでいて見事だった。
本シリーズを牽引していったジェニファ・ローレンスは神がかっていて、絶品だった。
どの作品においても、常に彼女は異質な存在感を放ち失速する事がなかった。
「反逆者」というキャラがそうさせるのか、はたまた演出の向こう側を歩いていたのか…アンコントロールな部分を常に抱えてたように見えた。
結局、革命軍が勝利するのだが、その瞬間を本作は描かない。
改めて見てめっちゃくちゃ驚いた。なぜ初見のレビューで触れなかったのか?寝てたか、俺?
今までの目的だったのではないのか?
大統領を殺し、自由を取り戻す。それが地盤だったと思うのだが、そのピリオドを本作は打たない。
何故だ?と首を傾げをするものの、ふと頭をよぎった事がある。
「戦争に勝者はいない」
武力による革命は大義があるからこそ革命と呼ばれるが、戦争によって人の命が奪われたり、殺し合う事に変わりはない。
そんな事への達成感を描くのを拒んだのかと思えた。
勝利を描かない事が、メッセージなんだと。
先のレビューで、続編がありそうなんて書いては見たものの、大団円ではないか。
ようやく訪れた平和を謳歌してほしい。
波瀾万丈のピータ&カットニス夫妻に祝福を。
渾身のシリーズであった。