「私の呪いをといて...」劇場版 零 ゼロ SCARSさんの映画レビュー(感想・評価)
私の呪いをといて...
本作の「劇場版 零~ゼロ~」は、ゲーム会社テクモ(現在はコエーテクモ)から発売された人気ホラーゲームをもとに作られた映画作品である
内容としては「女の子だけがかかる呪い」があるとの噂をがこの地域一帯にはあり、その呪いのおまじないをした生徒が行方不明になる。その原因とされているアヤ(中条あやみ)と友人の失踪を期に呪いの原因を突き止めようとするミチ(森川葵)の二人が呪いをとこうとするが...
自分が観た印象としては、まず面白かったというのが本音です。ただ、多くの人が観て感じる通りこの映画は「零」とはいいづらいです。しいていうなら「零」的要素を至る所に盛り込んだ「零」風作品です。(射影機・水など)
なので、ゲームからのファンは少し納得のいかない作品に感じるかもしれません。
ただ、ゲーム同様に射影機で霊をバンバンとって倒していく様な単純な作りに絶対にしないようにした方がいいとは思います。
まず良かった点としては、デジタル合成にあまり頼らずに撮影をしたこと。パンフレットに挙げられている主なシーンとしては見せ場の一つの水上の歩行シーン全く違和感なく水の上を歩くシーンは見事。
それに音や映像を一瞬で切り替えること恐怖というか恐れを表現したのは凄い印象的で良かった(おまじないをした子が我に返るシーンとか)
あとは女優陣の演技の良さ。
今の映画(ドラマ)は大体同じような人が主演・脇役やっていて正直退屈ですが、この映画出てる女優さん達はこれからどんどん演技力をつけていけば将来化けると思います。(有名どころは何人かいますがメインは張ってない子が多い)
特にダブルヒロインの中条あやみと森川葵は良かったです。
中条あやみはあの不健康そうといかなんていうか美少女を語る上での要素が100点です(笑)
森川葵は、やはり最後の射影機を使って撮影しようとしたシーンで友達が見えてしまった後のシーンですね(圧巻です)
悪い点は、ストーリーを語る上でいらない要素が多い事。例えばシスターと園芸師の兄弟とか学園長の真実とか。
その影響によりなんかそのストーリー最後の帰結が雑すぎて勿体ない感が否めない。
あとはイタコ(笑)イタコに降りたときは声変えちゃダメでしょ。
フィクションでは作っているのは前提なんですがこのイタコで一瞬で非現実感になってします。(呪いが本当にありそうという雰囲気が台無し)
本作はメタファー的に言うと少女がある時期に抱く(思春期)を恐怖という形の壁を乗り越えることで大人の女性になるといものだと自分的には勝手に解釈してますが、それが良く表れていたと思います。
新しいホラーの提示(ミステリーよりですが)の作品としてはいい出来だと思います(昼・夜問わずに恐怖演出があるなど)
自分は内容のないホラーは嫌いなのですが(だだ驚かせるとか誰彼かまわず霊が襲うとか)本作は帰結を除き比較的ストーリーにのめり込めるものになっていて面白いです。
またホラー要素が低いのでが苦手な人でもお勧めです!