劇場公開日 2015年6月20日

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「良い意味でも悪い意味でも無茶苦茶な作品。」極道大戦争 Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0良い意味でも悪い意味でも無茶苦茶な作品。

2015年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

単純

「ヤクザバンパイア」なる荒唐無稽な設定を皮切りに。
継承されるヤクザ、増殖するヤクザ、崩壊するヤクザ。
寂れた漁村を舞台に紋切型のヤクザ達が大暴れ。
中盤以降は「ヤクザバンパイア」に対抗する謎の組織、そして最強の刺客も登場。
唖然茫然とする中、支離滅裂な話は更に暴走。瓦解。崩壊。爆発。
完全に置行堀にされました。

ここまで荒唐無稽だと逆に“アリ”という部分も。
漁村の地味な面々が感染する中で差し込まれるヤクザ寸劇。
特に坂口茉琴と優希美青の頑張りは好感が持てました。
また謎の組織のチープ感も良かった。
MAD DOGことヤヤン・ルヒアンの雑な使い方から始まり、河童、そしてKAERU君。
KAERU君は終盤こそ残念な感じでしたが階段昇降と格闘場面は馬鹿馬鹿しくて良かったです。

当然、荒唐無稽が過ぎて“ナシ”の部分もあり。
何が何でも、話の雑味が多過ぎる。雑味オンリー。
「ヤクザバンパイア」の設定も派手な割にフワッとしており。
原因と結果が明確ではないため話の展開が呑み込み難い。
話の筋や整合性を楽しむ作品では無いのは分かっていますが。
それにしても雑さが気になりました。

良い意味でも悪い意味でも無茶苦茶な本作。

話の雑さも相まって俳優の演技は全体的に下手に見える。
いや、市原隼人と成海璃子は明らかに下手。三文芝居。
成海璃子は作品に恵まれない女優の一人と思っていましたが。
本作のヤル気の無さは少し吃驚。
本来の資質、これまでの印象を塗り替える出来になっていました。
これで良いのか? 成海璃子!?

三池崇史監督のキッツイ方の作品。
…デヴィッド・クローネンバーグ監督作品「コズモポリス」以来、作品が合わなくて途中退席される方がいました。
監督の過去作から共通する濃い目のエッセンスがウェルカムな方であれば。
オススメです。

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Opportunity Cost