「オーソドックスな昭和のゾンビ」Z ゼット 果てなき希望 バルキリワ・ケルルスキーさんの映画レビュー(感想・評価)
オーソドックスな昭和のゾンビ
ドーンオブザデッドのショッピングモールを病院に置き換えたような設定、生存者たちの確執。
とくに任侠の人と病院の売店の店員(掛谷彩音=毛ルル)が引っ掻き回します。
掛谷彩音、ツンデレです。
身体検査のシーンは自然な感じで可愛いです。
ひどい扱いを受けます。結構、可哀想な役どころです。
(普段、目にする舞台と違い映像向けの抑え目な演技を観るのは新鮮です。)
そして、お化け屋敷っぽい(褒め言葉)。
妊婦(佐々木香澄=櫻庭由加里)と中学生のパートで、しんみりしたり。
妊婦の決死のシーンに感動したり、びっくりしたり。
中学生コンビと謎の生存者のパート+αでは、ドリフのコントのようなシーンに笑ったり(しかし、それが生きることの本質であるとも)。
安全なはずの閉鎖空間でゾンビ化するプチサスペンス。
職務と称して逃げていたNTR男が愛と正義と勇気に目覚める成長記。
沢山の要素が、てんこ盛りです。(お色気もあるよ!)
印象に【怖い】を付けてませんが、ホラー慣れしてない方は十分怖いと思います。
ホラー映画あるあると、そのツッコミ所もたっぷり。
鶴田監督が各メディアで色々な設定のネタバラシをしていますが、作中の台詞でも元となった映画を知らないものがあり、分かっていたらきっともっと面白かったんだろうな。
だがしかし、これで完結ではないのです。
「あれは何?何で、こうなった?その後、どうなった?」が、全6巻(内2巻は映画本編+各巻に特典映像)のセル(は6巻セット)&レンタルDVDの“映画『Z~ゼット~』完全版”として補完されています。
(かなり重複する映像もあるので、続けて見るよりは時間をおいて観た方がいいかも?)
『友情と悪夢』にはカッチンのメールの彼女(木下アユミ=伴優香)が登場します(防護服、ゴーグル、マスク装備ですが)。
『まだ見ぬ夜明け』では掛谷彩音が、たくさん出てきますよ。
映画本編とキャラが違います。
掛谷彩音は、あばずれなんかじゃないんです。
(あ、すみません。毛ルルのファンです。(笑))
※:イメージビジュアルの主演3名については、語り尽くされているので割愛。
人名の括弧内は左が役名で右が役者名。