「プロレスしよう!」ママはレスリング・クイーン 玉川上水の亀さんの映画レビュー(感想・評価)
プロレスしよう!
ジャン=マルク・ルドニツキ監督の舞台挨拶&ティーチインのあった試写会で鑑賞。
プロレス発祥地で監督の生まれ故郷である北フランスを映画の舞台にした等の本作品の設定や背景、テーマや撮影裏話を監督自ら紹介してくれたので、とても興味深かった。
この監督の話に輪をかけて本編の方は笑い一杯で更に面白かった!
スーパーのレジ係の4人の女性たち、ローズ、コレット、ジェシカ、ヴィヴィアンは夫々悩みや問題を抱えている。
最近雇われたローズは、ある事情で息子と離れ離れになっていた為に溝が出来た彼女は息子の心を取り戻そうと、彼が大好きなプロレスのリングに立つ決意をする。
「女は弱し、されど母は強し」とい言うけれど、ローズは職場の同僚まで巻き込んで、元プロレスラーのリシャールに弟子入りする。
プロレスは片手間に出来るようなスポーツではなく、軽い気持ちでは続けられないし、大怪我をしてしまう。
ずぶの素人で、1日スーパーで働きながらハードなプロレスの練習をし、家事までこなす彼女らはボロボロになっていく。
この女性たちを演じたマリルー・ベリ、ナタリー・バイ、オドレイ・フルーロ、コリンヌ・マシエロがコミカルに、夫々個性的で魅力的なキャラクターを表現していて素晴らしい!
危険なシーンはスタントマンが担当したらしいが、長期間猛練習して披露される彼女らのプロレスの大技には圧倒される。
メキシコの巨漢軍団との試合までには擦った揉んだもあるのだが、彼女らはプロレスへの挑戦を通して自分を見詰め直し、逞しく魅力的になっていく。
体格もプロレスの経験値も上回る対戦相手に対し、彼女らはどう戦い、そしてその結末は?
諦めて投げ出さず、歯を食い縛って仲間と手を取り合って頑張れば、きっと道は開かれていく。
輝きを取り戻していく彼女らを見ていると、温かな気持ちと共に自分にもファイトが湧いてきます!