「心温まる正統派SF作品」ガラスの花と壊す世界 苹果さんの映画レビュー(感想・評価)
心温まる正統派SF作品
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久々にオリジナルのアニメ映画を見たが、内容としては予告を見て期待していた通りのもので、個人的には概ね満足だった。
コンピュータによって管理された世界というのは、もはやSF作品においては定番の設定だが、本作ではそのような世界が管理者の側から描かれており、中々新鮮に感じた。また、上映時間67分とアニメ映画としては短い部類に入る本作だが、短い尺の中でも設定の描写にはかなり気合が入っていたと思う。
本作の見どころは、やはりメインキャラクター3人の友情だ。電脳世界の中で、ただ淡々と与えられた命令を実行するだけの日常を送っていた2人の少女が、突如現れた謎の少女との交流を通して徐々に感情豊かになっていく様子はとても可愛らしく、見ていてとても心が温まった。
本作において唯一残念に感じたのは、終盤の展開が早く、理解が若干追いつかないまま話が終わってしまったことだ。もし本作を初見で完全に理解しようとするなら、公式サイト等で設定を予習しておくか、パンフレット(やや高いが内容はかなり充実している)を購入するのがいいかもしれない。
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