「まなざし」あの日の声を探して ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
まなざし
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破壊した家。火が上がっている村。負傷した人達。素人が戦場をビデオカメラで撮影している様なオープニング。
チェチェン紛争で両親を兵士に殺され言葉を放棄した少年と兵士になっていく青年、ふたりの物語を通して、戦争の不条理を描いています。彼らはもしかしたら立場が逆転することもあり得る。誰もが殺され殺すこと、それが戦争だと言われているようでした。
精神的にも肉体的にも青年から兵士へと作りあげられている様は、戦車や戦機の音、上官の罵声と相まって、背筋が凍ります。
また、言葉を発しない少年のまなざしが悲しみに溢れていて、何とも言えない辛い気持ちになりました。
チェチェン紛争というあまり取り上げられることのない題材は良かったのですが、ラストまでの伏線が見えてしまったため、点数は少なめです。
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