スイッチバック 追跡者のレビュー・感想・評価
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隣にいるのは善人?それとも
FBIと犯人の2つのルートでストーリーが進み、展開が読み辛くてそこそこ楽しめました。
特に印象に残ったのが犯人の異常さ。
ゲーム感覚で快楽の為に人を殺す異常者なんだけど、一見陽気で優しい良い人だし、周りからの好感度も高い。でもさっきまで談笑してた旧知の友人すら躊躇いなく手をかける狂気が怖い。
また、暗号じみたメッセージで自分の向かう場所を伝えたり、バックパッカーを自分の身代わりにして捜査を撹乱したりとマジでゲームを楽しんでるように思えました。
それと知り合いが多勢いる馴染みの土地で犯行を重ねるってのが大胆不敵。
もう少し犯人の内面について知りたかったかな。実に興味深いキャラでした。
奇異な犯人像
連続殺人犯に息子を誘拐されたFBI捜査官が送られてきたメールの謎に戸惑いながら只管犯人を追いかける話がメインストーリー、田舎の保安官と警察署長のマウンティング争いを絡らめて気を揉ませます。車内にピンナップを貼り付けた卑猥なキャデラックに乗る黒人おやじとバックパッカーの青年のロードムービーがサイドストーリー。
一応、サスペンスなのですが謎に深みが無いし場当たり的な展開なので終わってみればなんのこっちゃ状態?
(ネタバレ)
わりと早い段階で犯人を明かしてしまうのだが、犯人像の描き方がユニーク。
ピンチの青年を助けるし、地元の評判もすこぶる善い人です、まさかあの人が犯人というギャップは実際にもよく聞く話なのでおかしいとは言えませんが、奇異に感じます、単なる異常者なのでしょうか・・。
犯人と青年との出会いは偶然では無いようですが犯行を目撃された訳でもないし、連れまわす犯人の真意がわかりません。謎の数字、凝ったようで意味不明、なんで雪国列車に呼び寄せたのか?
誘拐した子は軟禁されてもいず普通の暮らしぶり、これまた犯人の真意が不明、これほど謎めいたシリアルキラー像は珍しい。
FBI捜査官は孤軍奮闘、というより本部はまるで邪魔者扱い、誘拐絡みの被害当事者なので捜査から外すという理屈は分かりますが、かといって別の捜査官を送るでもなく、傍観どころか捜査妨害に近いふるまいは全く解せません。要するに気を揉ませるだけ、不条理すなわちサスペンスということか・・。
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