「適材適所。」花宵道中 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
適材適所。
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あの「家なき子」が「家なき女郎」になってしまった。
名台詞「同情するならカネをくれ!」とは云わなかったものの、
結構な啖呵も切ってくれる。まさに女優・安達祐実の新境地を
描いているんだけど、果たしてこれが吉と出たか凶と出たか…
もう芸歴30年とのことで、さすがの貫録。演技力も申し分なし。
もちろん潔く脱いでいるので、濡れ場もふんだんに登場する。
第5回女による女のためのR-18文学賞で大賞・読者賞をW受賞
したという原作の第一部がこの話らしい。官能小説ならではの
描写・演出もそれなりに見られ、劇場映画では普通の仕上がり。
やはりそうなると安達祐実ちゃん、どうなんでしょう?という
ところなのだが、子役時代の彼女から現在の彼女までの違いが、
(多分ここがいちばんの難点)彼女の場合ほとんど見当たらない。
よくいえば「いつまでもお若いわね~」なんだけど、子供っぽい
顔立ちと身体つき、そして声、総てが本当に若いまんまなのだ。
中身は老いているはずだから(母親と比べて)本当にしっかりと
しているのは承知なんだけど、それでもやはり女優は見た目で
役柄を判断される。「姐さん」と呼ぶ妹女郎の方が老けて見える
という(ゴメン)、やはり観る者を選んでしまう作品なのは確か。
脱ぎっぷりも絡みっぷりも見事なのでそこは評価できるものの、
恐らく大人の事情絡みと俳優は適材適所。という言葉が浮かぶ。
(私生活では再婚したそうで、まだまだ幾花も咲かせておくれね)
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