「時代が変わっても武士は過去を清算しないわけにはいかない」柘榴坂の仇討 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
時代が変わっても武士は過去を清算しないわけにはいかない
クリックして本文を読む
総合:70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
かなり地味な内容なのだが、護衛の任務を武士として果たせなかった苦しみと両親がそれで自害した苦しみがあり、それが故に武士としての生き様を変えられず荊の道を歩む武士の重い枷が哀しかった。桜田門外の変以降は彼の生活に暫く大きなことはなく、ただひたすら仇討ちに生きざる得ない志村金吾の人生の浪費にいたたまれない気持ちになる。自分ならば時代の変化に合わせてさっさと生き方を変えちゃうだろうが、彼は武士だからそうはいかなかった。
結末はなんとなく読めたが、過去に囚われて過去を清算しないといけない武士の生き様と哀しさが伝わった。追われ続けた直吉も武士としての過去があった。やっと過去の清算がされて解放された彼らの姿が清々しい。
コメントする