「史実に感動」海難1890 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
史実に感動
今回この映画で初めて日本とトルコの間にあった感動秘話的史実を知りました。
まあ勿論映画的には相当な脚色があったことは間違いないところでしょうが、そこを差し引いても時を越えた両国の民間レベルでの友情秘話に、感動させられましたし思わず涙でしたね。
言葉は通じなくても心は通じ合う、言葉で書けば本当に陳腐なものですが、歴史が証明して見せたその事実には、心揺さぶられました!
目の前に救える命があったなら、自分のことは二の次にしてでもその命を助けたい、そう常々思ってはいても、そう簡単には出来ることではありません。
しかしそれを実践した和歌山の方々、そしてトルコの方々には頭が下がる思いで一杯です。
無償の愛とはまさしくこのことですよね。
トルコ政府の英断もまた素晴らしいの一言、それに比べて我が日本の政府は・・・。
むず痒くなるぐらい全て美談で構成された作品でしたけど、そこだけはちょっとリアルに恥ずかしい事実だったかも(苦笑)
ところでこの映画、二部構成の映画と言うことで、ニつの時代が半々ぐらいに描かれているのかなと思って見ていたら、多くの時間を和歌山沖での海難事故に費やしていたんですね。
まあタイトルからすれば当然は当然ですけど、テヘランパートがいくら時間が短いからとは言え脚本が物凄くやっつけと言うか、テレビの再現ドラマレベルだったのにはちょっとビックリ、と言うかゲンナリ。
史実には感動しましたが、海外の撮影だったとは言えもう少し何とかならなかったのかなぁ。
と、気になる部分はありましたが、日本パートは臨場感のある映像&役者の熱演もあって(演出面では気になる部分多々ですが)、見応え十分な内容になっていたと思いましたし、日本人としてとても誇らしく思えました。
何事も真心を持って接すれば、きっと伝わるはずってことですね。
今後もトルコとの友好が永遠に続くことを願ってやみません。