「フィクション部分が...」海難1890 tkheiさんの映画レビュー(感想・評価)
フィクション部分が...
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この冬、「杉原千畝」とほぼ同時に公開された日本人の美談。あちらは特定人物に焦点を当てた作品ですが、こちらは日本人とトルコ人というマクロなお話。
トルコとの競作ということでしたが、序盤と終盤以外は日本人視点が強く感じられました。海難事故が起きた知らせを聞いたトルコ国内の場面や、帰国したトルコの人達がどのような人生を送ったか等、トルコ側に寄せても良かったと思います。ドラマ的なフィクションの使い方はそういった所で使って欲しかったです。花魁や竹中さん演じる本土の医者が出てきますが、少し手伝っただけでフェードアウトしてしまうフィクション部分の必要性に疑問が残ります。せめて医療費無償の台詞は竹中さんに言って欲しかった。
所々惜しい場面がありますが、しっかりと感動的な演出はされています。ストーリーの大筋は史実ですし、日本人とトルコ人の真心が観る人に伝われば成功という映画なのでしょう。
この作品を観る前から史実(結末)を知っている方でも楽しめる作品だと思います。
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