「Idiot!!」恋人まで1% まきこさんの映画レビュー(感想・評価)
Idiot!!
amazon prime特典で視聴。
サイコーに面白い映画だった。
20代後半の男性に見てほしい。
作品中、何度も使われる
Idiot
という単語が何よりもこの映画を象徴しているように思えた。
何より、バカバカしくて笑える。
何も考えずに笑える。
自家発電のためローション代わりに日焼けクリームを使って黒人男性のアソコがオレンジ色になっちゃうとか。
恋人の元に駆けだしたら車に轢かれちゃうとか。
こういうバカバカしさはコメディには必要だよね。
そして、失ってから初めて気づく恋人の大切さ。パートナーの大切さ。
失うまで気づかない。
そんなあるあるがうまく表現されていた。
パートナーに嘘をつく。友人に嘘をつく。自分に嘘をつく。
そしていろいろと失ってしまう。
そんな愚かさをうまく描いている。
学生時代の友人の大切さにも気づく。
幼い頃の友人関係は損得勘定なく築かれる。
多分それは大学までが限界だろう。
20代後半の私は最近ひしひしと感じている。
「児童」、「生徒」、「学生」というリアルでありながらもフィクショナルな関係。
損得勘定ない関係はそのある種のフィクションの中で成り立っているのかもしれない。
出世、利益、社会的立場。
そういった損得のない関係って大切だな、と観客に改めて気づかせてくれる。
そういう意味では、時に旧友を大切にしない自分の浅はかさを振り返らせてくれる。
高校の漢文で「故人」(旧友の意)が頻出したのにもうなずける。
中国の偉い人たちは、私たちが生まれるよりはるか昔から友人の大切さを示してくれていた。
以上、3つの側面からIdiotを感じられる作品だった。
同性の友人との付き合い方、異性との付き合い方、嘘、満足のいかない仕事。
そういった身近な場面がリアルに切り取られており、ハートウォーミングだが笑える、ラブコメの王道を行く作品だと感じた。