劇場公開日 2016年3月25日

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「アルティメットエディションを観て欲しい…」バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 らぐなろくさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アルティメットエディションを観て欲しい…

2021年9月15日
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興奮

劇場公開版で???となった人ほどアルティメットエディション(以下UE)を観て欲しい。大部分の説明がされていてわかり易さが段違いです。中古なら1000円くらいで売ってるしアマプラとかでレンタルもできるから本当に観て欲しい。

良い点

・キャラのビジュアル
原作のイメージをできる限り再現しながらも実写映えするようにディテールやアレンジが加えられたヒーローのビジュアルは最高の一言。
スーパーマンは赤パンツの削除という大きな変更が加えられているんだけど、そのおかげで古臭さやダサさが一切ないので青タイツ+赤マントという見た目でも十分すぎるほどにかっこいい。
バットマンに関してもメッシュのようなディテールやマークのアレンジはあれど、それ以外はコミックからそのまま引っ張り出したかのようなデザインで本当に惚れ惚れする。

・アクションシーン
ダークナイトトリロジーのアクションシーンはリアル志向すぎて正直退屈だったけど、今回は逆にエンタメに全振りした感じで迫力満載だった。
特に終盤の敵アジトにおけるバットマンの戦闘シーンは、ゲームのアーカムシリーズそのまんまといっても良いくらい素晴らしく、アメコミ映画でも屈指の迫力だった。

・各キャラの行動の理由
ここはUEの高評価点です。
各キャラの思惑が劇場版よりもしっかり描かれていて、ルーサーの思惑や双方が対立する理由が明確で、シナリオ全体の流れが良くなっていた。

悪い点

・マーサのくだり
実際の所「マーサ」という名前は和解のきっかけになっただけなんだけど、劇中では「名前が同じだから和解」という風に受け取られてもおかしくない展開になっているのは勿体ないなぁと。

・伏線が初見殺し
今作は副題に「ジャスティスの誕生」とある通り、ジャスティスリーグ結成のきっかけの物語でもある訳だが、いくらなんでも初見に対して当たりが強すぎじゃない?と思うレベルの伏線の量。
フラッシュはドラマがあるからまだしも、サイボーグやアクアマンは知ってる人少ないはずなのにガッツリ出てくる上に今作のストーリーには全く関わりがないので初見には「結局誰なの?」という疑問だけを置き去りにしてしまう。ブルースの悪夢やフラッシュの「君は正しい!ロイスが鍵だ!」のアレに関しても同じ。ここら辺は全部クリフハンガーで良かったのでは?

まとめ
劇場版は☆2.5、UEは☆4くらいの作品です。
劇場版とUEではシナリオが天と地の差なので、本当に劇場版だけで評価はしないで頂きたい。
UE版で言えば、全体のシナリオは本当によく考えられていて上出来だし、ザックスナイダーの画作りの上手さも凄く映える。
それだけに勘違いを起こしてしまうようなシーンや続編ありきの伏線はどうにかして欲しかったかな〜と。
重く暗い作風がOKならぜひ見て欲しい作品。

らぐなろく