「感情移入に失敗した」バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 fall0さんの映画レビュー(感想・評価)
感情移入に失敗した
バットマンとスーパーマンの行動原理に共感できず。
お互いの正体を知らないうちから何故か火花を散らし合うブルースとクラーク。まぁこれは物語上のポジションを映したと捉えればまだギリギリあり。(にしてもぎこちないけど)
そもそも互いに敵対心を抱く理由に感情移入できない。力が強すぎて巻き込み事故を起こしまくるスーパーマンを嫌悪するバットマンと、悪即斬で容赦のないバットマンに反感を抱くスーパーマン。言葉にするともっともらしいんだけど、「なんでそれが許せないのか」がそれぞれの生い立ちとイマイチ噛み合わなかった。
ゆっくり考えると、スーパーマンはマンオブスティールでは(たしか)自分をいじめてた子を助けたりしてたし、基本的に性善説なのかなぁとか、バットマンは突然理不尽に両親を殺された過去があるから、天災になりかねないスーパーマンは理不尽の塊なのかなぁとか、色々ヒントはあるんだけど、冒頭で心が掴まれないままバトルシーンに突入したので、完全に置いてけぼりを食らった。
で、もっと唐突だったのが和解。オカンの名前が一緒って…この二人にとっては、それ以上の意味があるっていうのは何となくわかる。ヒーローとしての原点かも。でも、観てる最中は唐突すぎてギャグポイントかな?って思っちゃった。
なんか謎の女ワンダーウーマンは突然助太刀してくれるし…
抽象的に捉えないと、なんか色々納得できないように作られてたな、という印象。バットマン過去作とマンオブスティールをもうちょっと真面目に見てれば、のめり込めたのかな。ちょっと私には早かった。
バトルは「バットマンかわいそう!バットマン頑張れ!」って感じで凄く応援できた。めちゃめちゃ鍛えただけのお金持ちの男性が人外と渡り合ってて、愉快だった。殺陣もカッコよかったし。