劇場公開日 2014年7月11日

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「ジョン・タトゥーロのあまり見ない一面」ジゴロ・イン・ニューヨーク つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジョン・タトゥーロのあまり見ない一面

2023年11月8日
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鑑賞方法:VOD

ジョン・タトゥーロといえばどちらかといえば3枚目役、ひょうきんな役、変わり者の役、そんなイメージだ。
そんな彼が自ら監督脚本主演で、ジゴロの役を演じる。一体どんな変化球が飛び出すのかと、変な方向に期待があった。
しかし蓋を開けてみれば、意外と(と言ったら失礼だが)標準的なラブロマンス作品で、ウッディ・アレンが演者として出ていることもありウッディ・アレン作品のような雰囲気すら感じるストレートな作品だった。

ただまあユダヤ人コミュニティを絡めているあたりは一筋縄ではいかない感じはある。
しかし、全くユダヤ教のことが分からなくとも問題ない程度のスパイスで、逆にこんなテーマも盛り込んでくるのかと、ジョン・タトゥーロの意外な一面を見た気がした。

映像は80年代のロマンス映画を思わせるようなレトロな雰囲気で色彩感覚もいい。
古く乾いた空気感が不思議と静かな恋愛とマッチし、大人のロマンスとして昇華している。
ジョン・タトゥーロの監督作としては2本目くらい?だが、もっと撮ってくれてもいいのにと感じた。

傑作ではないし、強い見所もないけれど、観て損はない堅実な一本。
私のようにジョン・タトゥーロ好きには、イケメンオーラを醸し出す意外な彼を見られるというだけでもオススメ。かもしれない。

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つとみ