劇場公開日 2015年4月11日

  • 予告編を見る

「地味」JIMI 栄光への軌跡 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0地味

2020年5月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

音楽に疎い者でもその名は知っている。
ジミ・ヘンドリックス。
歯や背中で演奏したというド派手なパフォーマンス、27歳の若さで急逝した伝説的なギタリスト。

『ボヘミアン・ラプソディ』で音楽伝記映画がブームになる数年前に、ジミヘンの伝記映画が作られていた。
にも関わらず、全く話題にならず。
何故…?
見れば納得。

映画はジミヘンがスターダムに駆け上がる前の2年間にスポット。
まだ無名のバックギター奏者に過ぎなかったが、音楽プロデューサーの目に止まり…。

音楽伝記映画としては定番。
でも、最も輝いていた時期ではないので、どうしても…。
…いや、それなら『ボヘミアン・ラプソディ』や『ロケットマン』だって同じだが、そもそもの出来の問題か。
また、ミュージシャンとしての姿というより、一人の人間としての素顔に迫った為、音楽プロデューサーに紹介した女性との恋愛関係が大半。
しかも、それがダラダラ続く。
尚、ジミヘンを知る実在もしくはモデルとなった女性たちからは史実と違うと批判されたとか。

ミュージシャンであるアンドレ・ベンジャミンは熱演。迫真のギター演奏も披露。
が、ジミヘンの遺産管理団体とやらから許可が下りず、実録映像やオリジナル楽曲が使用不可。
よって、一応ライヴシーンで終わるものの、全体的に音楽シーンが物足りず、作品に高揚感が欠けたのはそのせいか。

駄洒落みたいだけど、“地味”な作品になってしまった。

近大