劇場公開日 2014年8月16日

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「めぐるめぐる環状線はめぐる」ローマ環状線、めぐりゆく人生たち きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0めぐるめぐる環状線はめぐる

2022年4月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

観光ビデオかと思ってレンタルしたらちょっと違った。

アパートの窓の外、
斜め上から覗き込むアングル・・
あれ、どうやって撮ったんだろう。
いつも通り生活をしてもらって、使える部分を監督が取捨選択したのだろうけれどね。

・・・・・・・・・・・・

アパートの住人、救命救急士、没落貴族?、路上生活者、安い酒場のダンサー、ヤシに巣食うゾウムシの研究家・・
いくつかの被写体・ターゲットをファインダーで覗きながら、ありふれた市井の人々の日常を撮ったドキュメンタリーでした。

受賞するほどのものだろうか、とは思うのですが、コンセプトの実験性と監督へのリスペクトもあったかもしれません。

「人間の一生」は、台本や演技指導など無くてもそれだけで十分に見ものだし、ドラマチックです。
映画なんかにならなくても人間はここかしこで逞しく生きている ― そんなことを思い起こさせてくれます。

そういえば
僕がイタリアを貧乏旅行したときの思い出は、有名な観光地や美術館のことはもちろんですが、駅前で知りあったあんちゃんと「セックスは好きかい」という話から「お互い敗戦国として米軍に駐留されてるよねー、やだよね」という話までしゃべってハグして別れたこととか、
英語がまったく通じない田舎の小さな食堂で、注文を取りに来れなくてモジモジしていた娘さんのこと、
地下鉄でロマの子たちに財布をすられて往生した時のこと、等々。
そういえば夜中の国道沿いには”大女たち“が客待ちしてたっけ。

イタリアでの思い出は、そこで暮らしていた人たちとの出会いの思い出。そうだった気がします。

きりん