劇場公開日 2014年6月7日

  • 予告編を見る

「グラディエーターMeetsディザスター」ポンペイ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0グラディエーターMeetsディザスター

2014年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

お見事です。楽しませてもらいました。
なるほどなるほど、タイタニック方式を導入した訳ですね。史実に架空の物語を放り込んで「真実の愛の物語」に舵を切るという。や確かにね、西暦79年のヴェスヴィオ火山大噴火の悲劇だけを抽出しただけじゃね、再現VTRにしかならないですから。映画として成立しないというか。ならどうするか?と、孤高の剣闘士と裕福な商人の娘を中心に、「真実の愛」を物語の軸に据えるという。グラディエーターの要素を足したことによって前半を肉弾戦の闘技場アクション、後半を天変地異で盛り上げる、一粒で二度おいしい、イイトコ取りの作品に仕上がっておりますよ。

バランスがとてもよく取れてると思うんですよ。クライマックスへ向けてのテンションの上げ方も素晴らしいし、俳優陣も実力持った若手とベテランを上手く配しているし、視覚効果のクオリティめちゃくちゃ高いです。何よりも、あの臨場感ですよ。もうどうしようもない、追い詰められた、絶望だ、みたいな圧倒的な自然の威力を見せ付けられたというか。でもそれも前半の人間模様あってこそなんですよね。前半で構築した「愛の物語」が、後半の流れをぐいぐい引っ張って行ってくれるというか。本当、バランスが良いんです。

興奮しましたね。映画館で映画を観た!と思わせてくれました。

ロロ・トマシ