「ノーラン色も濃厚なAIの世界」トランセンデンス Owltechさんの映画レビュー(感想・評価)
ノーラン色も濃厚なAIの世界
クリストファー・ノーランが製作総指揮で、ノーラン作品で活躍してきた撮影監督ウォーリー・フィスターの劇場映画監督デビュー作、ということで期待していた近未来SF作品。
最新の研究で、将来的にどこまでが可能なのか?といったことをふんだんに盛り込んだ描写の連続で、人間の可能性、倫理問題、神の領域への侵犯等、様々なことを考えさせられる、かなり頭を使う作品でした。
分かりにくいわけではなかったのが救いかな?
でなかったら爆睡していたのは確実ww
興味深い1品でした。ただし、難を言えば、どうにも納得できないのはテロリスト集団の扱い方。なにげにテロを肯定しちゃってないか?という疑問。
そりゃあ小さなテロ集団よりももっと大きい脅威が発生して、国家(?)としちゃあ、まずそっちを対処しないと大変だ、となるのは分からなくもないんですが、それにしたって目的のためだったら殺人や自爆テロなど何とも思わないテロ集団が登場して、そもそもそいつらのテロ行為がキッカケでこんな騒動に発展したというのに、なんだかそのへんが曖昧にされてしまっているようで、コワイったらありゃしないww
あれですかね、アメリカでは重犯罪者であっても他の重大犯罪を立証可能な証言をすることで、かなりの免罪を施されたり罪自体が帳消しになったり、あまつさえ身柄を保護される、という文化があるから、必要ならば悪とも手を組む、という姿勢の表れなんでしょうか?
非常にスッキリしない部分なので、そこだけは強い違和感が残りました。