「哀愁漂うドラマとハチャメチャ・コメディのコンボ」THE NEXT GENERATION パトレイバー 第5章 syu32さんの映画レビュー(感想・評価)
哀愁漂うドラマとハチャメチャ・コメディのコンボ
「THE NEXT GENERATION‐パトレイバー‐」シリーズ第5作。
第8話「遠距離狙撃2000」と、第9話「クロコダイル・ダンジョン」の同時上映。
第8話はまたまたカーシャがメインの回。カーシャの知られざる過去が語られました。
彼女がFSBのエージェントだった頃、狙撃の師匠であり恋愛関係にあった“赤いゴルゴ”セルゲイが来日し、要人を狙撃するという事件が発生します。
高島礼子演じる公安部の高畑警部が初登場し、カーシャに捜査協力を依頼。カーシャはセルゲイを“カウンター・スナイピング”で迎え撃つため、セルゲイの教え通り、敵の気持ちになって狙撃ポイントを予測、そしてついに決戦の時を迎えます。
それぞれの想いが籠められた銃弾の応酬の中、ふたりが交わす会話に心を打たれました。師弟関係を越えた絆で結ばれたふたりを待ち受ける結末に、とてもエモーショナルな気分になりました。大人なドラマ…。
第9話は打って変わって、コメディに徹していました。
アニメシリーズの地下迷宮が実写になって再登場し、シゲさんの言葉通り“歴史が繰り返され”ていきます…。
地下空洞で発見されたワニが生んだ大きな真珠に目が眩み、迷宮に足を踏み入れ行方不明になった整備員たちを救出するため、第二小隊が勇ましく出撃します。佑馬は例のごとく真珠目当てというスチャラカさです(笑) 「エイリアン2」のパロディがあって個人的にはナイスでした(笑)
過去作との繋がりにニヤッとする部分があったりと、マニアには堪らない趣向が盛り沢山です。アニメシリーズの続編だからこそできる仕掛けですねぇ…。
ラストは多分にアニメ的展開で、スラップスティック・コメディの王道を行くドタバタ回となっていました。秀逸!
「パトレイバー」シリーズは、物語の振り幅が恐ろしく大きな作品だな、ということを改めて実感させてくれた2作品でした。